ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第5番《皇帝》」【解説と名盤】

2020年9月20日

まずはダイジェストで聴いてみよう!

穏やかに語りかけるようなピアノの調べは温かくもあり、美しくもあり、そして気品さえ漂っています。

まずは第2楽章をダイジェストで聴いてみましょう!

サイモン・ラトル指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ピアノ:内田光子

作曲の背景

ピアノ協奏曲第5番「皇帝」は1809年前後に作曲されたベートーヴェン最後のピアノ協奏曲。

折しも時代はナポレオン率いるフランス軍がオーストリアを攻撃するという激動の時代にあり、ベートーヴェン自身も戦火激しいウィーンにあってこの曲を書き上げています。

「皇帝」の通称はベートーヴェン自身によるものではありませんが、堂々としていて気高い雰囲気の曲調をよくあらわしているかも知れませんね。

ベートーヴェンは持病の難聴の悪化に伴い、前作のピアノ協奏曲第4番までは初演時のピアノ独奏を自身で努めていたのを、この作品では初めて弟子たちに委ねています。

ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第5番《皇帝》」解説

第1楽章はオーケストラの力強い和音に続き、いきなりピアノの輝かしい独奏で始まります。

この部分は特に有名でバラエティ番組のBGMなどで耳にされたことがある人も多いかも知れませんね?

従来の協奏曲ではまずオーケストラがテーマとなる旋律を演奏し、それに続いて独奏楽器がテーマを奏でると言ったスタイルが一般的だったので、この曲のように先に独奏楽器がカデンツァ(独奏楽器による即興的なソロ、従来は曲の後半で登場)を奏でた後、オーケストラによってテーマが演奏されるというスタイルはかなりインパクトがあり斬新だったのではないでしょうか。

このカデンツァもベートーヴェン以前、例えばモーツァルトとかさらに遡ってヨハン・セバスチャン・バッハの時代には演奏者の即興的、創作的なものである程度自由に任されていたものが、この作品ではベートーヴェン自身によって綿密に書き上げられています。

これは難聴の悪化によってもはや独奏を努めるのが困難になっていたベートーヴェンが他人が演奏することを想定して書いたものかも知れませんね?

ピアノの独奏が終わると弦楽器、さらにクラリネットと受け継がれるテーマがあらわれます。堂々とした旋律は第1楽章全体を支配していきます。

「皇帝」の通称に全く違和感のない気高く、堂々とした第1楽章です。

第2楽章は冒頭で紹介した静かで穏やかな心安らぐ楽章です。勇壮で気高い第1楽章、華やかできらびやかな第3楽章にはさまれながらも、また違った存在感を出しています。

それは戦火のさなかにいたベートーヴェンが求めた平穏への祈りのように私には感じられます。

第3楽章は快活なテンポで輝かしい華やかさを持った楽章です。
独奏ピアノは華麗に駆け回りながらも常に美しさを兼ね備えています。
曲はふと静寂を取り戻した後華やかにフィナーレを迎えます。

ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第5番《皇帝》」youtube動画

ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第5番《皇帝》」

マリス・ヤンソンス指揮:バイエルン放送交響楽団
ピアノ:ダニエル・バレンボイム

ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第5番《皇帝》」名盤

管理人おすすめの名盤はこちら!

レナード・バーンスタイン指揮:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ピアノ:クリスティアン・ツィマーマン

収録曲
ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番
ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」

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