ベートーヴェン「交響曲第5番《運命》」【解説と名盤】

2020年9月20日

まずはダイジェストで聴いてみよう!

クラシック音楽など全く縁のない方も一度は耳にしたことのある冒頭の有名な4つの音。
ベートーヴェンが弟子のアントン・シントラーの問いに「運命はこのように扉をたたく」と答えたことからこの交響曲第5番は「運命」と呼ばれるようになりました。

まずは劇的な冒頭部分をダイジェストで聴いてみましょう。

カラヤン指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

これほど有名なベートーヴェンの「運命」ですが、冒頭のこの部分以外は聴いたことがないと言う方も結構多いのではないでしょうか?
後に「暗から明へ」と呼ばれるドラマ性で後の多くの作曲家に大きな影響を与えたクライマックスの第4楽章も少し聴いてみましょう。

サイモン・ラトル指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

作曲の背景

ベートーヴェンが音楽史に残るこの傑作を書いたのは1807年から翌年にかけてのこと。
冒頭で触れたように「運命」の呼称は後世の通称であって、ベートーヴェンによるものではありません。弟子のシントラーの残したこの逸話の信憑性に疑義を唱える方もいますが、第1楽章のあまりにも印象的な導入部、過酷な運命を克服し勝利するといったような曲全体の持つドラマティックな雰囲気が、いかにもこの逸話にマッチしていて「運命」の呼称はあまりにも有名になりました。

ベートーヴェン「交響曲第5番《運命》」解説

第1楽章は冒頭でも紹介した通り、「運命の動機」と呼ばれる4つの音で劇的にはじまります。
あまりにも有名なこの4つの音は指揮者によっても解釈が様々で、テンポ、フェルマータ(任意に程よく伸ばす)の付いた4つ目の音の長さ、次の4つの音への間の取り方・・・など指揮者、オーケストラの違いによっても様々で、いろんな演奏を聴き比べてみると楽しいかもしれませんね。
第1楽章は全体がこの4つの音の動きに支配されていて、この緊張感のある動きに乗ってもう一つのおおらかな旋律が奏でられます。この2つの旋律が対照的に絡み合いながら緊張感を増し終結していきます。
ひとつの動機が反復しながら発展していくのはベートーヴェンの特徴で交響曲第7番などにも顕著にあらわれています。

第2楽章(7:35)は第1楽章とは対照的に穏やかな雰囲気に包まれた楽章です。弦楽器と木管楽器がどこか牧歌的とも感じる穏やかな旋律を奏でると、それに続いて金管楽器による力強い旋律が奏でられます。この2つの旋律が形を変え変奏していきます。

第3楽章(17:30)は少し不安げな旋律を弦楽器が奏した後、力強くホルンが冒頭の4つの音を奏します。その後は弦楽器が舞曲風の旋律を展開していきます。

第4楽章(26:30)は冒頭でも紹介した通り、これまでの重苦しい運命を克服したかのような晴れやかでエネルギッシュなフィナーレです。
ベートーヴェンはこの楽章ではじめて当時としてはまだ新しい楽器であったピッコロ、コントラファゴット、トロンボーンを使用しています。
この前半は重苦しく最後にそれを克服して華やかに曲を終えると言う曲構成が「暗から明へ」と言われる所以です。

ベートーヴェンが持病の難聴に苦しみ遺書を書いたのはこの曲を書き上げた6年ほど前のこと。聴覚を失うという絶望感を乗り越えこの傑作を完成させたベートーヴェンの人生そのものを無意識にオーバーラップさせるのかも知れません。

ベートーヴェン「交響曲第5番《運命》」youtube動画

※こちらの動画は埋め込みが出来ません。下記のタイトルをクリックしていただき、リンク先のyou tubeでご覧ください。

ベートーヴェン「交響曲第5番《運命》」

ヘルベルト・ブロムシュテット指揮:ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

ベートーヴェン「交響曲第5番《運命》」名盤

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