ベートーヴェン「エリーゼのために」

2020年5月9日

「エリーゼのために」解説

エリーゼのために(独:Für Elise)はドイツの作曲家、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)が1810年に作曲したピアノのための作品です。

作品番号は付いておらず整理番号の「WoO 59」が付けられている場合や、「バガテル第25番」と呼ばれる場合もあります。
※バガテルは「ちょっとしたもの」と言う意味の小品を指します。

この作品はベートーヴェンの没後にテレーゼ・フォン・ドロスディック男爵夫人(テレーゼ・マルファッティ)(1792-1851)の遺品の中から偶然に見つかりました。

テレーゼ・マルファッティはベートーヴェンが好意を寄せていたとされる女性で、彼女の妹もベートーヴェンの知人と結婚しています。

ベートーヴェンが彼女に求婚したと言う説もありますが、真偽のほどは定かではありません。

ただこの作品が書かれた1810年に彼女に宛てた書簡からはベートーヴェンが彼女に寄せる好意が伝わってきます。

これらのことから本来「テレーゼ(Therese)のために」と書かれていたものが悪筆など何らかの理由で「エリーゼ(Elise)のために」となり、エリーゼの正体はこの作品の楽譜を所有していたテレーゼ・マルファッティだと言う説が立てられましたが、現在では自筆譜の行方がわからず、こちらも真偽のほどは定かではありません。

1867年の初版頁にはこれらの経緯が書き添えられており、そこにはテレーゼ・マルファッティの妹もエリーゼの正体を知らないと書かれています。

エリーゼが誰であったのかは他にも複数の説があり、この作品にミステリアスな魅力を付け加えているような感じもします。

生涯を独身で過ごしたベートーヴェンが遺した多数の書簡の中には誰に宛てて出されるはずだったのかわからない書簡もあり、こうしたことが様々な憶測とともにそれぞれのベートーヴェン像を作り上げることにもなっているような気がします。

楽曲は日本では小さい子供やピアノの初心者の方が取り組む小品のようなイメージが強いですが、この作品が書かれた1810年、ベートーヴェンは40歳と若い頃に書かれた作品ではなくまさに円熟期と言って良い時の作品です。

日本ではと書きましたが海外でもそういう印象が強いのかアンコールピースなどで事前のアナウンスなく演奏された際に会場から笑い声が洩れるシーンを目にします。

こちらの記事でご紹介している動画でもアンコールに演奏される際に笑い声が洩れています。良かったらこちらも覗いてみてください。


冒頭の部分は聴いたことがあっても全曲を通して聴いたことがないと言う方も意外と多いのではないでしょうか?

素敵な作品ですのでこの機会にぜひ聴いてみてください。

「エリーゼのために」youtube動画

ベートーヴェン バガテル 第25番 イ短調 WoO 59「エリーゼのために」

ピアノ:ラン・ラン

ラン・ランさんは1982年生まれ、中国出身のピアニストで現在は世界を舞台に活躍されています。

ベートーヴェン バガテル 第25番 イ短調 WoO 59「エリーゼのために」

ピアノ:オルガ・シェプス

いかがでしたか?こちらの作品もぜひ聴いてみてください!

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