フォーレ「エレジー」

2020年5月14日

フォーレ「エレジー」の解説

エレジーハ短調作品24は、フランスの作曲家、ガブリエル・フォーレ(1845-1924)が1880年に作曲したチェロとピアノのための作品です。

1890年には作曲者自身の手により管弦楽伴奏版に編曲もされています。

「エレジー(elegy, elegíe)」は日本語では「悲歌(ひか)」、「哀歌(あいか)」などと訳されていて、そのタイトルの通り深い悲しみに満ち溢れるような作品です。

この曲を書いたフォーレをどのような感情が支配していたのかは推し量るべくもありませんが、これに遡ること3年前の1877年、当時32歳のフォーレは婚約者のマリアンヌ・ヴィアルドから婚約を破棄されます。

精神的に大きな打撃を受けたフォーレの心情は作風にも表れ、翌1878年に書かれた歌曲集「ある1日の詩」では「Rncontre(出会い)」「Toujours(永久に)」「Adieu(さよなら)」の3曲の中で、愛する人との永遠の別れを赤裸々に歌っています。

今回ご紹介するエレジーが作曲されたのはさらにその2年後のことなので、心の傷は癒えていたのかどうかはわかりませんが、フォーレが経験した過去の体験が激情ともとれる曲想に投影されていたとしても不思議なことではないかも知れませんね。

管弦楽伴奏版は1901年に出版されフォーレ自身の指揮で初演されました。

チェロの独奏を務めたのは20世紀を代表するチェロの巨匠、パブロ・カザルスでした。

今回はピアノ伴奏版と管弦楽伴奏版の両方の演奏動画をご紹介したいと思います。

短い作品ですが深い悲しみを湛えた魅力的な作品ですのでぜひ聴き比べてお楽しみください。

フォーレ「エレジー」youtube動画

フォーレエレジーハ短調作品24(ピアノ伴奏版) 

チェロ:ミッシャ・マイスキー
ピアノ:リリー・マイスキー

ミッシャ・マイスキーさんは1948年生まれ、旧ソ連ラトヴィア出身のチェロ奏者です。

わずか17歳でデビューし、翌年にはチャイコフスキー・コンクールに入賞してロストロポーヴィチに認められ、その薫陶を受けはじめますが、身に覚えのないことで逮捕され、強制労働収容所で2年近くも過ごすことになります。

その後、渡米の後にイスラエルに移住し、世界的な活躍をするようになります。ピアノのリリー・マイスキーさんはミッシャ・マイスキーさんの長女です。

チェロ:Harriet Krijgh
ピアノ:アレクサンドル・タロー

フォーレエレジーハ短調作品24(管弦楽伴奏版)

Ivo Lipanovic指揮 ザグレブ・フィルハーモニー管弦楽団
チェロ:ルカ・スーリッチ

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