シューベルト 交響曲第7番「未完成」

まずはダイジェストで!

ドラマティックで悲劇的な激情に包まれた旋律、それに続き繰り返されるオーボエとクラリネットの憂いに満ちた第1主題とそれと対照的な弦楽器の穏やかで温かい第2主題。

まずは第1楽章をダイジェストで聴いてみましょう!

サイモン・ラトル指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

楽曲解説

交響曲第7番「未完成」はオーストリアの作曲家、フランツ・シューベルトが1822年に作曲した交響曲です。

シューベルトは生涯のうちに7曲の完成された交響曲と本作品を含めた複数の未完成の交響曲を遺しています。

今回ご紹介する通称「未完成」として有名な本作品は従来7曲の完成された交響曲の後に「交響曲第8番」として割り振られ親しまれてきましたが、作品目録が改訂され作曲年代順に「交響曲第7番」と割り振りし直しされたために呼称に混乱が生じています。

従来の呼称で「交響曲第8番」とされている場合もあるので、CD等を購入される際は「未完成」のタイトルもしくは「ロ短調」の調性を確認することをおすすめします。

シューベルトはオーストリアにある音楽協会から名誉会員の称号を授与された返礼としてこの交響曲の楽譜を協会役員だった知人に贈っています。しかしなぜかその楽譜は第1楽章と第2楽章のみで続きは完成されることのないままシューベルトはこの世を去ってしまいます。

しかも、その後43年もの間この作品の楽譜はその知人の自宅に眠っていたままで世に知られることはありませんでした。

1865年になってようやく日の目を見ることになりウィーンで初演されました。

続きが作曲されなかった理由については諸説あるようですが、シューベルトの他の作品にも未完成のまま放棄された作品は数多くあるため、単なる性格的な理由だったのかも知れませんね。

第1楽章
不安気な弦楽器の刻むリズムに乗ってオーボエとクラリネットが憂いに満ちた主題を奏します。

それに続くチェロの主題(02:04)は穏やかで温かい雰囲気を醸し出しますが、再び不安に襲われたように暗転します。

不安気な表情は徐々に悲劇的な雰囲気も漂わせながら音楽はドラマティックに展開していきます。

第2楽章
穏やかで大変美しい旋律に満ち溢れた楽章ですが、その中にも悲劇的な激情が時折垣間見えます。

本作品が作曲された1822年の暮れにシューベルトは梅毒を発病しています。梅毒の効果的な治療法が確立されたのは20世紀も半ばになってからのことなので、当時としては不治の難病として捉えていたことでしょう。

この作品の持つ悲劇的な感性、これほどの作品が途中で筆が置かれたこととシューベルトの健康状態、心理状態が関係があったとしても不思議なことではないようにも思います。

全曲版を聴いてみよう!

第1楽章

第2楽章

佐渡裕指揮 兵庫芸術文化センター管弦楽団

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