ベートーヴェン「交響曲第9番《合唱付き》」【解説とyoutube動画】

2020年9月20日

まずはダイジェストで聴いてみよう!

「歓喜の歌」として親しまれる終楽章の主題はとても荘厳かつ壮大で宗教的な雰囲気さえ漂います。

まずは終楽章からこの「歓喜の歌」をダイジェストで聴いてみましょう!

サイモン・ラトル指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

この有名な「歓喜の歌」はドイツの詩人、フリードリヒ・フォン・シラーの詩「歓喜に寄す」が元になっています。

上のダイジェスト動画の部分の日本語訳は次のような感じです。

Freude, schöner Götterfunken,
歓喜よ、神々の麗しき霊感よ
Tochter aus Elysium
天上の楽園の乙女よ
Wir betreten feuertrunken.
我々は火のように酔いしれて
Himmlische, dein Heiligtum!
崇高な汝(歓喜)の聖所に入る

※Deine Zauber binden wieder,
汝が魔力は再び結び合わせる
Was die Mode streng geteilt;
時流が強く切り離したものを
Alle Menschen werden Brüder,
すべての人々は兄弟となる
Wo dein sanfter Flügel weilt.
汝の柔らかな翼が留まる所で
※繰り返し

※Seid umschlungen, Millionen!
抱擁を受けよ、諸人(もろびと)よ!
Diesen Kuss der ganzen Welt!
この口づけを全世界に!
※繰り返し

※Brüder, über’m Sternenzelt
星空の彼方に神を求めよ
Muß ein lieber Vater wohnen.
星々の上に、神は必ず住みたもう
※繰り返し

引用:ウィキペディア

ベルリン・フィルのyou tube公式チャンネルにカラヤンのリハーサルの様子がアップされていましたのでご紹介します。

カラヤンの指揮姿はいつも気高い雰囲気に包まれていて抜群のカリスマ性を感じます。

カラヤン指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

こちらは本番での様子。(Euro Arts Channelより)

※「動画を再生できません」とエラーメッセージが表示されます。
「YouTubeで見る」をクリックしていただくとリンク先で動画が再生できます。

カラヤン指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

バーンスタインの第九(ベルリンの壁崩壊記念コンサート)

歴史的な名演も多いベートーヴェンの第九ですが、1989年12月25日に行われたベルリンの壁が崩壊したことを記念したコンサートは特に有名です。

演奏しているオーケストラは旧東西ドイツのオーケストラに加え、ドイツの東西分離のきっかけとなったアメリカと旧ソ連、それに第二次大戦時のドイツの敵国イギリスとフランスの計6つの楽団のメンバーによって特別に編成されたオーケストラです。

指揮を務めたバーンスタインはベルリンの壁崩壊を祝し、終楽章の歌詞の「Freude(歓喜)」を「Freiheit(自由)」に変更して歌わせています。

バーンスタインはこの時既に肺がんに侵されていて翌年の10月に亡くなっています。生命の火を燃やすような、まさしく渾身の指揮ぶりが見られます。

この演奏会の様子がダイジェストでアップされていますので是非ご覧ください!

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レナード・バーンスタイン指揮:バイエルン放送交響楽団、シュターツカペレ・ドレスデン、ニューヨーク・フィルハーモニック、ロンドン交響楽団、レニングラード・キーロフ劇場(現マリインスキー劇場)管弦楽団、パリ管弦楽団のメンバーによる特別編成オーケストラ

作曲の背景

交響曲第9番「合唱付き」はベートーヴェンが1824年に作曲した最後の交響曲です。

ベートーヴェンがシラーの詩『歓喜に寄す』に曲をつける構想を思いついたのは、ずいぶん若い時のようですが、実際に本格的な作曲作業に着手したのは1815〜1817年ごろのようです。

前半の3楽章と比べても長大な終楽章には4人の独唱と大規模な混声合唱を加え、多彩な打楽器を使用するなど革新的な試みも行われ、後の作曲家にも大きな影響を与えることになりました。

ベートーヴェンの交響曲の中でも傑作と言われる本作品ですが、こうした試みは当時の聴衆には斬新過ぎたのかあまり演奏される機会は多くなかったようです。

一つの理由としてベートーヴェンの求めた音楽に当時の演奏者たちの技術が追い付いていなかったことも挙げられています。

しかし、こうした過少評価はベートーヴェンが影響を与えたワーグナーなどの後世の作曲家たちによって見直されることとなり、今日の傑作との評価を得るに至ります。

日本では12月に演奏されることが多く、今日ではすっかり年末の風物詩となりました。

ベートーヴェン「交響曲第9番《合唱付き》」解説

第1楽章
冒頭の弦楽器の旋律は霧の中から何かが姿を現すような劇的な印象を受けます。ベートーヴェンの他の交響曲でも見られるようにこのドラマティックな弦楽器の旋律は第1楽章中、楽器を変え、形を変えながら何度も姿を現します。

曲想は重々しく、やや悲愴感も漂いドラマティックな展開を見せます。

第2楽章(19:40)
スケルツォと呼ばれる舞踏的な性格を持つ楽章です。弦楽器と木管楽器が細かく刻むリズムに乗って踊るような旋律が演奏されます。

時々、驚かせるように現れるティンパニも印象的です。

第3楽章(35:40)
弦楽器の静かで穏やかな曲想が印象的な楽章です。美しいのはもちろんですが、個人的にはその中にもベートーヴェンらしい内省的な雰囲気を感じるところが好きです。

他の作曲家なら高揚しきってしまうような旋律もベートーヴェンは適度に抑制しているかのようで、それがかえって心に染みます。

圧倒的な終楽章とのコントラストも見事です。

第4楽章(52:13)
弦楽器がかき鳴らす劇的な冒頭に続き、それまでの楽章の旋律の断片が現れます。
次に聴こえてくるのは冒頭のダイジェストでも紹介した有名な「歓喜の歌」の断片。

そして低弦楽器によって「歓喜の歌」が静かに歌われると木管楽器や他の弦楽器も加わり徐々に発展していき、金管楽器も加わるとオーケストラ全体が朗々と旋律を奏でます。

曲調は劇的に一変し激しくなると静寂と共にバリトンの独唱が始まり、合唱が加わります。(59:13)

独唱には他の三声部も加わり最後は行進曲風に展開し圧倒的なフィナーレを迎えます。

ベートーヴェン「交響曲第9番《合唱付き》」youtube動画

ベートーヴェン「交響曲第9番《合唱付き》」

リッカルド・ムーティ指揮:シカゴ交響楽団

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