バッハ「トッカータとフーガ」【解説と名盤】
目次
バッハ「トッカータとフーガ」解説
トッカータとフーガニ短調BWV565はドイツの作曲家、ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)が作曲したオルガンのための作品です。
「トッカータ」は速い楽句や細かな音形の変化などを伴った即興的な楽曲のことで、「フーガ」は一つ乃至は複数の主題が次々と複雑に模倣、反復されていく楽曲の形式のことです。
曲のタイトルは知らずとも誰もが一度は耳にしたことのある有名な曲ですが、この作品には以前からバッハの真作かどうかと言う偽作説があります。
主な理由はバッハの自筆譜が残されていないと言う資料的な点と、作曲技法が他のバッハ作品に比べて相違点が多いと言う音楽学的な点です。
バッハの若い時の作品であると言う説もあり、真偽の程は定かではありません。
バッハに限らず数百年前の作曲家の作品には自筆譜などの資料的な面、また他の作品と比べた作曲技法などの面から偽作の疑いがあるとされる作品も多く、専門家たちの議論の題材となっています。
しかし、作品の真偽にかかわらずこの曲が多くの人に愛され親しまれていると言うことを考えると、音楽を楽しむ上においては大きな問題ではないような気がします。
冒頭の重厚な響きが印象的なトッカータの部分はパロディ化して歌われるほどのとても有名な部分です。
フーガの部分(2:40から)も大変印象的で目を閉じて聴いているとヨーロッパの古い教会で聴いているような錯覚に陥ります。
指で鍵盤を抑えるだけでなく、様々な音色を使い分け、さらに足でも自在に鍵盤を演奏するオルガン奏者はまさに魔法使いのようです。
バッハ「トッカータとフーガ」youtube動画
J.S.バッハ:トッカータとフーガニ短調BWV565
オルガン:レオ・ファン・ドゥセラール
聖マーティン教会(オランダ、フローニンゲン)
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バッハ「トッカータとフーガ」管弦楽版
この作品は以前からいろんな楽器のために編曲がなされていて、ピアノはもちろんヴァイオリン、フルート、オーケストラ版と様々な編成のものが出版、録音されています。
私が学生の頃によく聴いたのはパリ・ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団の録音とストコフスキー編曲のオーケストラ版の録音です。
※レオポルド・ストコフスキーはフィラデルフィア管弦楽団などを中心に主にアメリカで活躍した20世紀の名指揮者。様々なクラシック作品の編曲を手掛けたことでも有名です。
このストコフスキー編曲のオーケストラ版も聴いてみましょう。
J.S.バッハ(ストコフスキー編):トッカータとフーガニ短調BWV565
ホセ・セレブリエール指揮 ボーンマス交響楽団
バッハ「トッカータとフーガ」名盤
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トッカータとフーガ
バッハ : オルガン作品集
オルガン:マリー=クレール・アラン
フランスの女流オルガニスト、マリー=クレール・アラン(1926-2013)によるバッハのオルガン作品集です。
アランは、バッハのオルガン曲全集を3回にわたって録音していますが、このCDに収録されているのは1978年から1980年に録音されたものです。
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