ドビュッシー「ベルガマスク組曲」【解説と無料楽譜】

2020年9月19日

ドビュッシー「月の光 」

静かに揺れる湖面に映る柔らかい月の光、この曲を聴くとそんなイメージが自然に浮かびます。

まずは単独曲として演奏される機会も多い、第3曲「月の光」を聴いてみましょう。

ドビュッシー:ベルガマスク組曲より第3曲「月の光」

ピアノ:アリス=紗良・オット
アルバム「Nightfall(ナイトフォール)」収録曲

アリス=紗良・オットさんの演奏はこちらの記事でもご紹介しています。ぜひこちらもお聴きください!

作曲の背景

ベルガマスク組曲はフランスの作曲家、クロード・ドビュッシー(1862-1918)が作曲したピアノのための組曲です。

1890年ごろの作と見られ、後年改訂が加えられています。

タイトルのベルガマスクはイタリア北部にあるベルガモ地方の舞曲のことで、第3曲のタイトルにもなっているポール・ヴェルレーヌ(1844-1896)の詩「月の光」(詩集:艶なる宴)の一節に使われている言葉です。(出典 ブリタニカ国際大百科事典)

この詩の日本語訳をご紹介しておきます。

あなたの魂は選ばれた風景(画)
その風景では魅力的な仮面(マスク)と踊り子(ベルガマスク)が歩く
リュートを弾いて踊りながらも
幻想的な変装の下でどこかもの悲しい。

短調の調べにのせて歌う
愛の勝利と心地良い人生を、
でも幸せを信じていないようで
歌は月の光に溶け込む、

悲しく、美しい、月の光は、
木々の鳥たちには夢を見させ、
そして噴水をうっとりと啜り泣かせる、
大理石の像の間からの大きな噴水を。

引用:「月の光 (詩)」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』

遡ること8年前の1882年、この詩に心惹かれたドビュッシーは歌曲「月の光」を書き上げ18歳の頃から8年間もの間不倫関係にあった人妻のヴァニエ夫人に捧げています。

今回ご紹介する楽曲はそのヴァニエ夫人とも別れた後に書かれた作品で全く別の楽曲です。

ベルガマスク組曲を書き上げた後にも詩「月の光」を含む詩集「艶なる宴」を歌曲にしているところを見ると、ドビュッシーがこの詩から大きなインスピレーションを受けていたことが伺えます。

ここで1882年に書かれた歌曲「月の光」をご紹介してみたいと思います。

ドビュッシー:歌曲「月の光」(1882年)

ソプラノ:Pretty Yende
ピアノ:Kamal Khan

少し話がそれましたが、このベルガマスク組曲は有名な第3曲「月の光」を含む4曲から構成されています。

「月の光」が単独で演奏される機会が多いかもしれませんが、ぜひ全曲版も聴いてみてください!

ドビュッシー「ベルガマスク組曲」解説

第1曲 「前奏曲」(Prélude)

即興的で明るい雰囲気に満たされた前奏曲です。若々しさも感じられる瑞々しく爽やかな曲想が印象的です。

第2曲 「メヌエット」 (Menuet)(04:15)

メヌエットですが陽気に明るく踊っていると言うよりは薄明かりの中を小刻みなステップを踏みながら踊っている大人のカップルと言った印象でしょうか。

最後は木陰に隠れていくかのように静かに消えていきます。

第3曲 「月の光」(Clair de Lune)(08:30)

水面に移る月の光がゆっくりと揺らいでいるかのような印象を受けます。音楽に静寂を感じると言う表現は少し矛盾があるかも知れませんが、静寂、光の明暗、淡い色彩、個人的にはそんなイメージを強く感じます。

第4曲 「パスピエ」 (Passepied)(13:15)

「パスピエ」はバロック期に流行った舞曲ですが、とても落ち着いた雰囲気に仕上がっています。

終曲ですが最後もとてもさり気なく終わっています。

ドビュッシー「ベルガマスク組曲」youtube動画

ドビュッシー:ベルガマスク組曲

ピアノ:アラン・ プラネス

月の光(管弦楽版)

あまりにも有名な第3曲「月の光」は様々な楽器のために編曲されていますが、ここではオーケストラのために編曲された演奏を聴いてみたいと思います。

編曲はドビュッシーの友人で作曲家、指揮者でもあったアンドレ・カプレ(1878-1925)によるものです。

ドビュッシー(アンドレ・カプレ編):月の光(管弦楽版)

ジャン=クリストフ・スピノジ指揮 hr交響楽団(フランクフルト放送交響楽団)

ドビュッシー「ベルガマスク組曲」無料楽譜

ドビュッシー「ベルガマスク組曲」無料楽譜(IMSLP)

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