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ヴェルディ「レクイエム」歌詞と解説、おすすめの名盤

目次

まずはダイジェストで聴いてみよう!

強く打ち付けられるように強奏される4つの和音、絶叫するように繰り返される「Dies iræ(怒りの日)」の言葉。

曲名は知らずとも誰もが1度は聴いたことのあるであろう有名な「ディエス・イレ(怒りの日)」をダイジェストで聴いてみましょう!

テオドール・クルレンツィス指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ムジカエテルナ合唱団

作曲の背景

レクイエムはイタリアの作曲家、ジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1901)が1874年、60歳の時に書き上げた、死者の安息を神に願うカトリック教会のミサで用いられる楽曲です。

「モーツァルトのレクイエム」「フォーレのレクイエム」と並んで「三大レクイエム」として親しまれています。

1868年、イタリアオペラの大家、ロッシーニが76歳でこの世を去ります。

ヴェルディはロッシーニを追悼するために共同でレクイエムを作曲することをイタリアの他の作曲家たちに持ち掛けます。

この計画は初演の日時と場所まで決まっていましたが、様々な要因から難航することになります。

ヴェルディは既に自身が担当していた「リベラ・メ」を作曲していましたが、結局は計画半ばにして頓挫してしまいます。

それから5年後の1873年、ある一人の文筆家がこの世を去ります。

彼の名はアレッサンドロ・マンゾーニ(1785-1873)、イタリアでは有名な詩人、作家でかつてはイタリア紙幣の肖像にも採用されていました。

アレッサンドロ・マンゾーニの肖像が使用された紙幣

このイタリアの文豪を敬愛してやまなかったヴェルディは、悲嘆にくれ「何もかも終わりです。最も神聖で気高いものが終わってしまいました。」と語ったと伝えられています。

そして今度は単独でマンゾーニ追悼のためのレクイエムを作曲することを構想します。

ミラノの市長に対し、初演の演奏費用を市に負担してもらう代わりに、楽譜の印刷費用はヴェルディが負担すると言う条件を了承してもらったヴェルディは、頓挫したロッシーニのレクイエムのために書いた「リベラ・メ」を終曲とする「レクイエム」を完成させます。

1874年5月22日、マンゾーニの一周忌に当たるこの日にミラノ市のサン・マルコ教会で行われた初演は、ヴェルディ自身の指揮で行われました。

そしてこの作品はその後、瞬く間に欧米各国で演奏されることになります。

サン・マルコ教会(ミラノ)

「オペラ王」の異名を持つヴェルディらしいドラマティックで壮大な作風は「宗教作品としてはあまりにドラマティック」「イタリアオペラ的」との批評もあったようですが、今日ではモーツァルト、フォーレの作品と共に「三大レクイエム」と呼ばれ愛され続けていることは冒頭でもお話した通りです。

『レクイエム(Messa da Requiem)』初版譜表紙

ヴェルディ「レクイエム」歌詞と解説

ここでは楽曲ごとに簡単な解説と歌詞は抜粋して一部をご紹介しています。

Ⅰ.レクイエムとキリエ(Requiem et Kyrie)【永遠の安息を】【主よ、あわれみ給え】

弦楽器の下降音型に導かれて、合唱が静かに祈るように「Requiem æternam(永遠の安息を)」と歌い始めます。

無伴奏の合唱を挿んだ後、冒頭の部分に回帰し、そのまま「Kyrie eleison(主よ、あわれみ給え)」とテノールの独唱へと続いていきます。

このテノールは四重唱へと続き、やがてオーケストラと合唱を伴いながら壮大に展開されます。

音楽がクライマックスを迎えると潮が引くように静けさを取り戻し、最後は「morendo(消えるように)」の指示の後、ヴァイオリンがまるで天に昇っていくかのように静かに音階を上がって終曲します。(譜例①)

譜例①:演奏動画(08:36)

劇的な印象が強い本作ですが、それと見事なコントラストを成す冒頭のレクイエムは、とても美しく神秘的で誰もが敬虔な気持ちにさせられます。

※「レクイエム」と「キリエ」が別々にチャプターされている場合もあります。

Ⅱ.ディエス・イレ(Dies iræ)【怒りの日】

セクエンツィア(Sequentia)【続唱】にあたる部分で、「最後の審判」の情景が9つの楽曲で描かれています。

①ディエス・イレ(Dies iræ)【怒りの日】

この作品の中で最も有名な部分で、テレビや映画のBGM等としても度々使われるので聴いたことがある方も多いかと思います。

有名なだけでなく本作品の中でも重要な部分で、この後も3回にわたって挿入されています。

衝撃的な4つの和音が強奏され、絶叫するように「Dies iræ(怒りの日)」の言葉が繰り返されると、弦楽器がまるで天国から地獄へ転げ落ちるかのように3オクターブの幅広い音域を16分音符で駆け下りてきます。

再び冒頭の4つの和音が強奏されますが、今度は裏拍(2拍目、4拍目)にバスドラムが加えられ、ヴェルディは楽譜にわざわざ「Le corde ben tese onde questo contrattempo riesca secco e molto forte」、つまり「きわめて強い音が出るように(太鼓の)皮を強く張るように」細かく指示しています。(譜例②:Gr.C.は「gran cassa」の略でイタリア語でバスドラムのこと)

譜例②:演奏動画(09:53)

ヴェルディが描くそのドラマティックな表現はまるで地獄で激しく燃える業火のようにも感じます。

燃え盛った業火がやがて徐々に収まると聴こえてくる木管楽器の短い連符は、飛び散った残り火のように私には聴こえます。(譜例③)

譜例③:演奏動画(11:11)

その後オーケストラが刻む四分音符に乗って「Quantus tremor est futurus,quando judex est venturus,cuncta stricte discussurus.(審判者があらわれて、すべてが厳しく裁かれるとき、その恐ろしさはどれほどでしょうか)」と地の底から不気味なささやきが聴こえてきて次へと続きます。

②トゥーバ・ミルム(Tuba mirum)【奇しきラッパの響き】

ラッパの音に導かれて全ての死者が甦り、最後の審判を待ちます。

ヴェルディは舞台上のトランペットのファンファーレに、「バンダ」と呼ばれる舞台外に配置された4本のトランペットが呼応することで、広がりのある音響空間を作り上げています。(譜例④)

譜例④:演奏動画(11:58)

歴史あるヨーロッパの教会でこだまがするように響くトランペットを想像するとそれだけで感動します。

このファンファーレは高揚した後、合唱が加わりクライマックスを迎えると突然嵐が止んだように静寂が訪れます。

バスの独唱が「Mors stupebit(審判者に答えるために)」と朗々と歌った後、「モルス(死)」の言葉を繰り返しながら消え入るように終曲します。

※「Mors stupebit(審判者に答えるために)」が別にチャプターされている場合もあります。

③リベール・スクリプトゥス(Liber scriptus)【書き記されし書物は】

「Liber scriptus proferetur,in quo totum continetur,unde mundus judicetur.(書物がさしだされるでしょう。すべてが書きしるされた、この世裁く書物が。)」「Judex ergo cum sedebit,quidquid latet, apparebit:Nil inultum remanebit.(そして審判者がその座に着く時、隠されていたことがすべて明らかにされ、罪を逃れるものはありません。)」とメゾソプラノが独唱しますが、よく耳を澄ますとその合間合間にそっと囁くような合唱の「ディエス・イレ(怒りの日)」の言葉が聴こえて来ます。

やがてやって来る「怒りの日」すなわち「最後の審判の日」を予兆するようなこの「ディエス・イレ(怒りの日)」の言葉は、最初「pppp」と言う非常に遠く、小さな声で聴こえて来ます。

楽譜には「con voce cupa e tristissima」つまり「暗くとても悲しい声で」と指示されています。(譜例⑤)

譜例⑤:演奏動画(15:52)

この言葉は繰り返されるたびに「ppp」「pp」と徐々に近づいて、そして大きくなってくると最後にはついにその日がやって来たかのように「ディエス・イレ(怒りの日)」のクライマックスの部分を再現するのです。(譜例⑥)

譜例⑥:演奏動画(18:57)

④クィド・スム・ミゼール(Quid sum miser)【哀れな我は】

クラリネットの短い序奏に続く、ファゴットが奏でる分散和音に乗ってメゾソプラノが「Quid sum miser tunc dicturus?Quem patronum rogaturus?Cum vix justus sit securus.(その時哀れな私は何を言えば良いのでしょう?誰に弁護を頼めば良いのでしょう?正しい人ですら不安に思うその時に。)」と歌います。

弦楽器は美しい響きを奏で、テノール、ソプラノが加わり三重唱となります。

次の曲へのブリッジとなる最後の一節はテノール、メゾソプラノ、ソプラノとゆっくりと階段をのぼっていくようで印象的です。(譜例⑦)

譜例⑦:演奏動画(22:35)

この階段は天国への階段なのか、それとも裁きへの階段なのでしょうか?最後の音が1オクターブ落ちて終わっているのも何か意味ありげで妙に考えてしまいます。

⑤レックス・トレメンデ(Rex tremendæ)【御稜威の大王】

低音楽器群と共に合唱が「Rex tremendæ majestatis,qui salvandos salvas gratis,(救われるべき者を無償で救われる恐るべき御稜威の王よ)」と荘重な付点のリズムで力強く歌います。

「御稜威(みいつ)」とは「神の威光」のことです。

これに続きそれぞれの独唱が「salva me, fons pietatis.(慈悲の泉よ、私をお救いください)」と歌った後、合唱が加わりより力強く、荘厳に「salva me(私をお救いください)」の言葉が繰り返されます。

この言葉はこの後、四重唱で美しく歌われた後、冒頭の力強い付点のリズムが再び現れ、「Rex tremendæ・・・」ではじまる歌詞と重ねられ壮大なクライマックスを迎えます。

最後は静寂の中から合唱と四重唱が美しい響きを奏でながら次の曲へと続きます。

モーツァルトも『レクイエム』の「レックス・トレメンデ(御稜威の大王)」ではよく似た付点リズムの下降音型で「御稜威の王」を表現しています。ぜひ聴き比べてみて下さい。

⑥レコルダーレ(Recordare)【思い出したまえ】

メゾソプラノが「Recordare Jesu pie,quod sum causa tuæ viæ:(思い出してください、慈悲深きイエスよ、あなたの来臨は私たちのためであるということを)」と歌うと、ソプラノが加わり、穏やかで美しい二重唱を奏でます。

⑦インジェミスコ(Ingemisco)【我は罪人の如く嘆く】

テノールが「Ingemisco, tamquam reus:culpa rubet vultus meus:supplicanti parce Deus(私は罪人のように嘆き、罪を恥じて顔を赤らめます 神よ、許しを請う者に慈悲をお与えください。)」と朗々と歌いますが、こういう部分を聴いていると「レクイエム」と言うよりは「オペラのアリア」を聴いているような感覚に陥ります。

⑧コンフターティス(Confutatis)【呪われ退けられし者達が】

バスの独唱が「Confutatis maledictis,flammis acribus addictis,voca me cum benedictis.(呪われた者たちが退けられ、激しい炎に飲みこまれる時、祝福された者たちとともに私をお呼びください。)」と歌います。

続いて弦楽器の刻む八分音符に乗って「Oro supplex et acclinis,cor contritum quasi cinis:gere curam mei finis.(私は灰のように砕かれた心で、ひざまずき、ひれ伏して懇願します。終末の時をおはからいください。)」と歌った後、少し激しさを垣間見せますが、再び穏やかな表情になり歌詞を繰り返します。

このバスの独唱が終わると三度目となる「ディエス・イレ(怒りの日)」が再現します。

⑨ラクリモーサ(Lacrimosa)【涙の日】

メゾソプラノが悲しみを湛えた表情で「Lacrimosa dies illa,qua resurget ex favillajudicandus homo reus:Huic ergo parce Deus.(涙の日、その日は罪ある者が裁きを受けるために灰の中からよみがえる日です。神よ、この者をお許しください。)」と歌うと、それに続きバス、ソプラノ、テノールに合唱も加わります。

この旋律がクライマックスを迎えると一瞬の静寂が訪れ、無伴奏の四重唱が厳かに歌われます。(譜例⑧)

譜例⑧:演奏動画(42:54)

この四重唱に続き、合唱とオーケストラも加わり「Dona eis requiem.(彼らに安息をお与えください)」の言葉が祈るように何度も繰り返される中、最後は「Amen.(アーメン)」の言葉が厳かに響き渡り、静かに終曲します。

Ⅲ.オッフェルトリウム(Offertorium)【奉献唱】

チェロが分散和音で幅広い音域を上昇すると木管楽器がそれに柔らかく応えます。今度は来た道を戻るように下降すると、それに続きメゾソプラノとテノールが穏やかな表情で「Domine Jesu Christe, Rex gloriæ,(主イエス・キリストよ、栄光の王よ)」と歌いだします。

これにバスが加わりしばらく三重唱が続いた後、ソプラノが加わる場面では、まるで天上の声が聴こえてきたかのように美しく、伸びやかなソプラノの声と共に奏でられるヴァイオリンの主題も清らかで美しく心が洗われます。(譜例⑨)

譜例⑨:演奏動画(47:59)

その後、テンポが変わると四分音符の下降音型に乗って「quam olim Abrahæ promisistiet semini ejus.(かつてあなたがアブラハムとその子孫に約束したように)」と歌われます。

曲はアダージョとなりテノールが「Hostias et preces Tibi,Domine, laudis offerimus.(賛美の生け贄と祈りを主よ、あなたに私たちは捧げます)」と独唱します。

この独唱に続き四重唱による厳かな祈りが続きます。

※「ドミネ・イエズス」と「ホスティアス」、別々にチャプターされている場合もあります。

Ⅳ.サンクトゥス(Sanctus)【聖なるかな】

トランペットのファンファーレに導かれ合唱が輝かしく「Sanctus(聖なるかな)」の言葉を繰り返します。

楽譜に指示されたAllegro(アレグロ)「速く」と言う速度記号ですが、イタリア語の本来の意味は「陽気な、快活な」と言う意味です。

その意味の通り「Sanctus, Sanctus, Sanctus Dominus, Deus Sabaoth(聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、万軍の神よ、主よ)」で始まる歌詞が陽気で快活な旋律に乗って歌われます。

この「サンクトゥス」では合唱は二群に分けられ、それぞれの合唱が独自のフーガを形成すると言う「二重フーガ」の技法が用いられています。(譜例⑩)

譜例⑩:演奏動画(56:06)

トランペットのバンダの様に、よく響く教会の奥行きのある空間を感じることが出来るヴェルディの演出なのですね。

Ⅴ.アニュス・デイ(Agnus Dei)【神の小羊】

冒頭「Agnus Dei, qui tollis peccata mundi:dona eis requiem.(この世の罪を取り除く神の小羊よ、彼らに安息をお与えください)」と言う歌詞が無伴奏のソプラノとメゾソプラノのオクターブの二重唱で歌われます。

それに続き繰り返される合唱とオーケストラの旋律もオクターブとユニゾン(同じ音程)で奏でられることにより、シンプルで厳粛な雰囲気を醸し出しています。

この旋律がソプラノとメゾソプラノの二重唱、合唱とオーケストラによって美しく調和し、静かに死者の安息を祈る厳かな楽曲となっています。

Ⅵ.ルックス・エテルナ(Lux æterna)【永遠の光で】

弦楽器がトレモロ(同音を小刻みに反復)で静かに奏でる神秘的な和音の響きに乗って、メゾソプラノが「Lux æterna luceat eis, Domine:Cum Sanctis tuis in æternum,quia pius es.(主よ、彼らを永遠の光でお照らしください。聖者たちとともに永遠にあなたは慈悲深くあられるのですから)」と歌います。

これにバス、テノールが加わり無伴奏の三重唱が厳かに祈りの歌を歌います。

その後、三重唱とオーケストラによって、死者が永遠の光に照らされることを祈る歌が厳かに奏でられます。

Ⅶ.リベラ・メ(Libera me)【われを解き放ち給え】

冒頭、無伴奏のソプラノが朗読するかのように「Libera me, Domine, de morte æterna,in die illa tremenda.(主よ、永遠の死から私をお救いください、恐るべきその日に)」で始まる歌詞を歌い、壮大な終曲の開始を告げます。

それに続き、無伴奏の合唱が地の底からかすかに聴こえるかのような声でこの歌詞を繰り返します。

これに続くソプラノの独唱は何か得体の知れない不安に恐れおののいているようで、とてもドラマティックです。

そしてその不安が的中したかのように、美しく響くソプラノの声を断ち切り、4度目となる「ディエス・イレ(怒りの日)」が再現されます。

やがてこの怒りの炎がおさまると聴こえてくるのはソプラノと合唱による神々しいまでの美しい賛歌です。(譜例⑪)

譜例⑪:演奏動画(1:14:34)

この美しい祈りの歌が終わると冒頭の朗唱風の独唱を挿み、この曲のクライマックスとなる壮大なフーガが始まります。

合唱とオーケストラによる壮大なフーガは実にドラマティックで、これにソプラノの独唱が加わることにより、さらに劇的に展開されていきます。(譜例12)

譜例12:演奏動画(1:19:26)

この終曲がクライマックスを迎える部分で、オーケストラと合唱のトッティ(総奏)を突き抜けるように聴こえてくるソプラノはまさに圧巻で、何度聴いても鳥肌が立ちます。(譜例13)

譜例13:演奏動画(1:21:42)

それはまるで昇天する魂のようでもあり、「Libera me, Domine, de morte æterna(主よ、永遠の死から私をお救いください)」と言う魂の叫びにも聴こえます。

最後は主題が深く沈み込むように静かに繰り返され、冒頭のソプラノの朗唱風の楽句が静かに語られた後、「Libera me(私をお救いください)」の言葉が繰り返される中、消え入るように終曲します。

※歌詞の日本語訳はフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「レクイエム」から引用させていただきました。

ヴェルディ「レクイエム」YouTube動画

ヴェルディ:レクイエム
Ⅰ.レクイエムとキリエ(01:14)
Ⅱ.ディエス・イレ
①ディエス・イレ(09:39)
②トゥーバ・ミルム(11:58)
③リベール・スクリプトゥス(15:06)
④クィド・スム・ミゼール(19:48)
⑤レックス・トレメンデ(23:27)
⑥レコルダーレ(26:48)
⑦インジェミスコ(31:03)
⑧コンフターティス(34:14)
⑨ラクリモーサ(39:51)
Ⅲ.オッフェルトリウム(42:55)
Ⅳ.サンクトゥス(55:51)
Ⅴ.アニュス・デイ(58:41)
Ⅵ.ルックス・エテルナ(1:03:35)
Ⅶ.リベラ・メ(1:09:47)

セミヨン・ビシュコフ指揮:BBC交響楽団、合唱団
ソプラノ:マリーナ・ポプラフスカヤ
メゾ・ソプラノ:マリアーナ・ペンチェヴァ
テノール:ジョセフ・カレヤ
バス:フェルッチョ・フルラネット
※BBC Proms 2011:セミヨン・ビシュコフ公式YouTubeチャンネルより

piccoloのツボ!ここを聴いて!

このコーナーでは今回ご紹介した作品の中から「是非ここを聴いて欲しい!」と言う管理人piccoloの独断と偏見によるツボをご紹介しています。

「全曲聴くのは長すぎて・・・」と感じられるクラシック初心者の方はぜひここだけでも聴いてみて下さい。

今回のpiccoloのツボは終曲「リベラ・メ(われを解き放ち給え)の終盤部分です。

合唱による壮大なフーガにソプラノの独唱が加わり高揚していくと、クライマックスでは魂が昇天するかのように凄まじいエネルギーで音階を上がっていく中をソプラノの独唱が突き抜けていきます。

最後はソプラノの朗唱風の楽句が静かに語られた後、「Libera me(私をお救いください)」の言葉が繰り返される中、消え入るように終曲します。

それはまるで神の前にひざまずき、静かに祈るひとりの人間の姿を描いているようです。

ダニエル・バレンボイム指揮
ミラノ・スカラ座管弦楽団、合唱団
アニヤ・ハルテロス(ソプラノ)
エリーナ・ガランチャ(メゾ・ソプラノ)
ヨナス・カウフマン(テノール)
ルネ・パーペ(バリトン)

収録時期:2012年8月
収録場所:ミラノ、スカラ座

※こちらの映像はこのBlu-rayディスクに収録されています。CD版も発売されています。

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ヴェルディ「レクイエム」名盤

クラウディオ・アバド指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

クラウディオ・アバド指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

ソプラノ:アンジェラ・ゲオルギュー
アルト:ダニエラ・バルチェッローナ
テノール:ロベルト・アラーニャ
バス:ユリアン・コンスタンティノフ

スウェーデン放送合唱団
エリック・エリクソン室内合唱団
オルフェオン・ドノスティアーラ合唱団

録音:2001年(ライヴ録音)

アバドは2000年7月に癌の治療のために現場を離れますが、10月には復帰するほどの回復ぶりをみせます。

この録音は、復帰から3か月後の2001年1月に行われたコンサートのライヴ録音です。

病から復活したアバドは以前にもまして精力的な指揮活動を行い、この翌年にベルリン・フィルを退任した後も、客演指揮者としてベルリン・フィルの指揮台に定期的に登場し、またルツェルン祝祭管弦楽団とも名演を繰り広げます。

大病を経て、晩年のアバドの大きな転機にもなった時期の録音です。ぜひ聴いてみて下さい!

ヴェルディ「レクイエム」より「リベラ・メ」
クラウディオ・アバド指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

ゲルギエフ指揮:キーロフ歌劇場管弦楽団

ワレリー・ゲルギエフ指揮
キーロフ歌劇場管弦楽団(マリインスキー劇場管弦楽団)

ルネ・フレミング(ソプラノ)
オリガ・ボロディナ(メゾ・ソプラノ)
アンドレア・ボチェッリ(テノール)
イルデブランド・ダルカンジェッロ(バス)
キーロフ歌劇場合唱団

録音:2000年

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巨匠ゲルギエフが手兵マリインスキー劇場管弦楽団を率いて2000年に録音したアルバムです。このオケは1992年にマリインスキー劇場管弦楽団に改称していますが、このアルバムのように旧称のキーロフ歌劇場管弦楽団の名前を使用しているアルバムもあります。

ロシアのオケらしく、やや荒々しい響きも所々に聞こえて来ますが、ゲルギエフの個性とソリストの中でも特にソプラノのルネ・フレミングの歌唱が光る録音です。

「リベラ・メ」の終盤ではゲルギエフの緊張感のあるタクトの下、ぐっとテンポを落とし、フレミングの息を呑むような独唱にハッとさせられます。

2000年度レコード・アカデミー大賞を受賞したオススメのアルバムです。

ヴェルディ「レクイエム」より「リベラ・メ」
ワレリー・ゲルギエフ指揮:キーロフ歌劇場管弦楽団

ショルティ指揮:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

【収録曲】
ヴェルディ「レクイエム」
ゲオルグ・ショルティ指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ジョーン・サザーランド(ソプラノ)
マリリン・ホーン(メゾ・ソプラノ)
ルチアーノ・パヴァロッティ(テノール)
マルッティ・タルヴェラ(バス)
ウィーン国立歌劇場合唱団

録音:1967年

ヴェルディ「聖歌四篇」
ゲオルグ・ショルティ指揮
シカゴ交響楽団&合唱団

ジョー・アン・ピッケンズ(ソプラノ)
録音:1977年

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ショルティの録音には手兵シカゴ響とのものもありますが、おすすめはこのウィーン・フィルとの録音です。

個人的に面白いと感じるのは、シカゴ響の録音よりもある意味シカゴ響的な筋肉質な響きが感じられる点です。

金管楽器は結構ゴリゴリ鳴らしていますし、響きもよく引き締まって劇的なレクイエムを演出しているように感じます。ウィーン・フィルの録音とシカゴ響の録音をブラインドで聴いたら、逆を言い当てる人も多いのではないかな?と一人クスッとしています。

ソリストも、バスドラムもかなり大きく響くように録音されていて、ある意味オペラ的なドラマティックな演出には違和感を覚える人もいるかも知れませんが、そもそもヴェルディ自身がそういう批判を浴びていたのを考えると個人的には面白い録音だと感じました。

ヴェルディ「レクイエム」より「リベラ・メ」
ショルティ指揮:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

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おすすめの名盤でご紹介した録音以外では、「カルロ・マリア・ジュリーニ&フィルハーモニア管」も壮大なスケールで演奏された録音でおススメですが、ちょっと録音状態がもう一つなのが難点です。

「ティーレマン&シュターツカペレ・ドレスデン」の録音は1945年に2万5千人とも言われる犠牲者を出した「ドレスデン爆撃」から69年目に行われた追悼コンサートのライブ収録盤で、まさしく死者のためのミサ曲である「レクイエム」の本来の目的のために演奏された感動の録音です。

録音状態も良く、豊かで繊細な響きを味わうことができます。

「セミヨン・ビシュコフ&ケルンWDR響」もビシュコフの音楽の運びがドラマティックで個人的にはよく聴いています。

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まとめ

ヴェルディ作曲の「レクイエム」・・・いかがでしたでしょうか?

イタリアオペラの大家ならではの壮大でドラマティックな作品で、確かに宗教作品としては賛否両論を巻き起こしたのも頷けるような劇的な要素を含んでいる作品ですね。

「作曲の背景」でも触れたように「レクイエム」とは死者の安息を神に願うミサ曲です。

しかし、この作品を聴くと敬愛するロッシーニとマンゾーニと言う2人の先達の死を通し、60歳と言う人生の最後を考える年齢になったヴェルディが、「生と死」をテーマに描いた壮大な音絵巻のようにも私には感じられます。

演奏時間が1時間半に及ぶ大作なので、クラシック初心者の方には少し長く感じられるかも知れません。

そんな方は、まずこの作品のエッセンスが詰まったような終曲「リベラ・メ」から聴いてみると良いと思いますよ。

最後までお読みいただきありがとうございます。こちらの作品もぜひ聴いてみてください!

謎の使者が依頼したモーツァルトの絶筆となった最後の作品!

愛する子供たちを亡くした悲しみを乗り越えて書き上げたドヴォルザーク感動の大作!

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