チャイコフスキー「白鳥の湖」【あらすじ、解説と名盤】

2020年9月14日

まずはダイジェストで聴いてみよう!

ファゴットが刻むリズムの乗って木管楽器が軽快な旋律を奏でます。

4羽の白鳥が軽やかに舞う第2幕「4羽の白鳥たちの踊り」をダイジェストで聴いてみましょう。

ヴェロ・パーン指揮 パリ・オペラ座管弦楽団
パリ・オペラ座バレエ

チャイコフスキー「白鳥の湖」の解説

白鳥の湖 作品20はロシアの作曲家、ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)が1876年に作曲したバレエのための作品です。

この前年の1875年、ピアノ協奏曲第1番で大きな成功を収めたチャイコフスキーはボリショイ劇場から依頼を受け、初めてのバレエ作品に取り組むことになります。

台本はドイツの童話「奪われたヴェール」を元に作られ、作曲は1876年に完成しました。

しかし翌1877年に行われた初演の評価は芳しいものではなく、しばらくして劇場のレパートリーからも外されてしまいました。

その後も上演される機会に恵まれず、ようやく日の目を見たのはチャイコフスキー没後2年目にあたる1895年のことでした。

台本や音楽の一部を改訂し、振り付けも一新したこの再演が大成功を収め、以後バレエの傑作としての評価を得るようになりました。

この1895年の改訂で中心的な役割を果たした振付師のマリウス・プティパとその弟子のレフ・イワノフの版以外にも様々な版が存在し、台本の展開や結末もそれぞれ異なっています。

今日でもバレエの主要なレパートリーを成す本作品ですが、演奏会用の組曲として取り上げられる機会も多い作品です。

ただチャイコフスキー自身は演奏会用の組曲としては編纂しておらず、1900年に出版社のユルゲンソンが編纂した版の他、指揮者自身がセレクトした版などが使われています。

チャイコフスキー「白鳥の湖」のあらすじ

第1幕

舞台はある王宮の庭園。成人を迎える王子ジークフリートを祝福し、友人たちが楽しそうに踊っています。

そこへ現れたジークフリートの母である王妃は、翌日に開催される舞踏会で花嫁を選ぶように命じます。

まだ結婚したくない王子は物思いにふけり、友人達と共に白鳥が住む湖へ狩りに向かいます。

第2幕

舞台は月明かりに照らされる静かな湖のほとり。

岸辺に近づいてきた白鳥を射ようとしたジークフリート王子は、その白鳥が若く美しい娘に変わる姿を目にします。

王子に気づいた白鳥は、自分はオデット姫で、悪魔ロットバルトに白鳥の姿に変えられ、夜だけこうして人間に戻ることができると身の上を話します。

そして、この呪いを解くには、誰にも愛を誓ったことがない青年が彼女に永遠の愛を誓うしかないと告げます。

王子は愛を誓いますが、やがて朝が訪れオデット姫は再び白鳥となって飛び去って行きます。

第3幕

舞台は王宮の舞踏会。世界各国の踊りが華やかに繰り広げられています。

王妃はその場に集まった各国の王女の中から花嫁を選ぶように王子に命じますが、王子は昨日出会ったオデット姫のことが忘れられません。

そこへ騎士に変装した悪魔ロットバルトが、娘オディール(黒鳥)を連れて現れます。

オデット姫と瓜二つのオディールを見た王子は、オディールをオデットだと信じ込み、永遠の愛を誓ってしまいます。
※オデット姫(白鳥)とオディール(黒鳥)は一人二役

やがて悪魔ロットバルトに騙されていたと気付いた王子は急いでオデット姫の下へ向かいます。

第4幕

舞台は再び湖のほとり。王子に裏切られたことを知ったオデット姫が嘆き悲しんでいる所に、王子がやってきて許しを乞います。

そこに、悪魔ロットバルトが登場し2人を引き裂こうとします。

敢然と悪魔に立ち向かう王子はついに悪魔ロットバルトを打ち倒し、オデット姫の呪いは解けて2人はめでたく結ばれます。

※ここでご紹介したあらすじは、後の動画でご紹介するキーロフ・バレエ(現マリインスキー・バレエ)での演出に基づいています。

作曲の背景で触れたようにこの作品の台本には演出により複数の筋書きがあり、特にエンディングにおいてはオデット姫も王子も湖に身を投げて来世で結ばれるという悲劇的な結末の演出もあります。

バレエ組曲「白鳥の湖」のyoutube動画

チャイコフスキー バレエ組曲「白鳥の湖」
1.情景(第2幕)【00:15】
2.ワルツ(第1幕)【03:00】
3.四羽の白鳥の踊り(第2幕)【10:20】
4.王子とオデットのグラン・アダージョ(第2幕)【11:55】
5.ハンガリーの踊り(第3幕)【18:28】
6.スペインの踊り(第3幕)【21:25】
7.ナポリの踊り(第3幕)【24:13】
8.マズルカ(第3幕)【26:20】

Pietro Rizzo指揮 ガリシア交響楽団

※曲のタイトルをバレエ組曲と表記していますが、収録曲については指揮者により様々な抜粋版が選択されています。

この動画で抜粋されている曲順も決して一般的なものではありません。

CD等の購入に際しては収録曲をご確認の上、購入されることをおすすめします。

バレエ「白鳥の湖」のyoutube動画

チャイコフスキー バレエ「白鳥の湖」
第1幕(00:00)
第2幕(27:15)
第3幕(59:55)
第4幕(1:32:40)

キーロフ・バレエ(現マリインスキー・バレエ)
ヴィクトル・フェドトフ指揮 キーロフ歌劇場管弦楽団(現マリインスキー劇場管弦楽団)

バレエ「白鳥の湖」の名盤

管理人おすすめの名盤はこちら!

チャイコフスキー バレエ「白鳥の湖」
オデット/オディール:ウリヤーナ・ロパートキナ
王子ジークフリート:ダニーラ・コルスンツェーフ
王妃:アレクサンドラ・グロンスカヤ
悪魔ロットバルト:イリヤ・クズネッツォフ
マリインスキー劇場バレエ団

ワレリー・ゲルギエフ指揮 マリインスキー劇場管弦楽団


収録:マリインスキー劇場(サンクトペテルブルク)2006年

いかがでしたか?こちらの作品もぜひ聴いてみてください!

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