エルガー「威風堂々」第1番

2020年5月5日

エルガー「威風堂々」解説

「威風堂々」(英:Pomp and Circumstance )作品39はイギリスの作曲家、エドワード・エルガー(1857-1934)が作曲した行進曲です。

エルガーの生前に出版された第1番から第5番の5曲の他に、エルガーの死後に遺稿の中から見つかった未完の作品をイギリスの作曲家、アンソニー・ペイン(1936-)が補筆した第6番があります。

今回ご紹介する第1番はその中でも最も有名な作品で、1901年に作曲されました。

原題の「Pomp and Circumstance」シェイクスピアの悲劇「オセロ」の中で使われる台詞で、Weblio英和・和英辞典によれば「Pomp」は「華やかさ、華麗、壮観」、「Circumstance」は「事情、状況」の意味だそうです。

小説家としても活躍した坪内逍遥(1859-1935)の訳によれば、この台詞の部分は「飾りも、立派さも」となっており、いずれにしても日本語のタイトル「威風堂々」はかなりの意訳ですが、今日では広く親しまれた名訳と言わざるをえないでしょう。

中間部の旋律は「希望と栄光の国」(英:Land of Hope and Glory)のタイトルと歌詞が付けられ、イギリスの第2の国歌と呼ばれるほど親しまれ愛されています。

「希望と栄光の国」は正確にはこの「威風堂々」第1番の中間部を指すのではなく、この旋律に歌詞をつけるようエドワード7世(1841-1910)から助言を受けたエルガーが、彼の戴冠式のために作曲した「戴冠式頌歌」(たいかんしきしょうか)の中で、この「威風堂々」第1番の中間部の旋律を用いた第6曲のタイトルを指します。

この第6曲は出版社からの求めに応じ、単独の作品としても改訂され出版されています。

作詞はイギリスの詩人、随筆家のアーサー・クリストファー・ベンソン(1862-1925)によるものです。

これが元の旋律である「威風堂々」第1番の中間部でも、「希望と栄光の国」の歌詞が付けられ歌われるようになった由来です。

1899年に作曲したエニグマ変奏曲によって既に大きな名声を得ていたエルガーは、この作品においても絶大な人気を博し、イギリスを代表する作曲家としての地位を確固たるものにしていきます。

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エルガー「威風堂々」歌詞

歌詞は「戴冠式頌歌」作品44の第6曲を改訂して作られた「希望と栄光の国」(英:Land of Hope and Glory)の2番の歌詞が用いられることが一般的です。

「希望と栄光の国」(英:Land of Hope and Glory)
作詞:アーサー・クリストファー・ベンソン

Land of Hope and Glory,
Mother of the Free,
How shall we extol thee,
Who are born of thee?
Wider still and wider
Shall thy bounds be set;
God, who made thee mighty,
Make thee mightier yet
God, who made thee mighty,
Make thee mightier yet.

希望と栄光の国
其は自由の母よ
我らは汝をいかに称えようか?
我らを産みし汝を。
広大に、いっそう広大に
汝の土地はなるべし
汝を偉大たらしめし者たる神が
いっそう汝を偉大にしますように
汝を偉大たらしめし者たる神が
いっそう汝を偉大にしますように

引用:「希望と栄光の国」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2020年2月23日 (日) 07:51 URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/希望と栄光の国

エルガー「威風堂々」第1番 youtube動画

ご紹介する動画はイギリスの有名な音楽祭BBC Proms(プロムス)での演奏です。

1871年に建てられた歴史あるロンドンのロイヤル・アルバート・ホールを埋め尽くした聴衆が肩を組み国旗を振りかざしながらを「希望と栄光の国」を歌う様子はイギリス国民でなくとも感動を覚えます。

エルガー 「威風堂々」第1番

サカリ・オラモ指揮 BBC交響楽団
BBC Proms(プロムス)2014より

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