バッハ「管弦楽組曲第3番」【解説とyoutube動画】
目次
まずはダイジェストで聴いてみよう!
心を深く落ち着かせるようなバスの進行の上を清らかで美しい弦の調べが流れていきます。
その清浄さはこの世のものと思えず、目を閉じて祈りを捧げたくなるような気持ちになります。
まずはとても有名な第2曲「Air」(仏:エール)をダイジェストで聴いてみましょう。
トン・コープマン指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
G線上のアリア
この第2曲「Air」(仏:エール)は後年19世紀になってからヴァイオリン奏者のアウグスト・ヴィルヘルミ(1845-1908)によってヴァイオリンとピアノのために編曲されました。
それが「G線上のアリア」です。曲のタイトルはヴァイオリンの4本ある弦のうち、G線のみで演奏できることに由来しています。
曲名としてはこちらの方が断然有名ですね。
次にご紹介する動画はピアノ伴奏ではなく弦楽合奏の伴奏ですが、こちらも聴いてみましょう!
ヴァイオリン:アナスタシヤ・ペトリシャク
バッハ「管弦楽組曲第3番」の解説
「管弦楽組曲第3番ニ長調 BWV1068」はドイツの作曲家、ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)が作曲した管弦楽曲です。
バッハが作曲した4つの管弦楽組曲のうち、先日ご紹介した第2番と並んで有名な作品です。
編成はヴァイオリン、ヴィオラに3本のトランペット、2本のオーボエ、ティンパニと通奏低音で、第2番が重々しく暗い雰囲気なのに対し、より華やかな印象の作品です。
この曲でも第2番同様、長い序曲の後に様々な舞曲が続く構成になっています。
次の動画では通奏低音と呼ばれるバス声部がチェンバロ、チェロ、ヴィオローネに加えファゴットで補強されていて、かなりはっきりと聴こえてくるのが特徴的です。(※管理人の個人的な感想です。)
1.序曲(Ouvertüre)
第2番と同様に当時流行ったフランス風序曲です。荘重な雰囲気の堂々とした旋律を前後が挟み、中間部がテンポを速めた快活な感じなのもよく似ていますが、第2番とは対照的に祝祭的で華やかな雰囲気に包まれています。付点のリズムが特徴的なのも共通しています。
2.エール(Air)
ダイジェストでご紹介したとても美しい名曲です。クラシックに馴染みのない方も一度は耳にしたことのある方も多いと思います。「エール」は「Air」のフランス語読みです。英語の「エアー」、イタリア語の「アリア」の表記も見られます。
「G線上のアリア」として知られるヴァイオリン版の他にも様々な形で編曲されていて、単独で演奏会やアンコールピースとして取り上げられることも多い曲です。
3.カヴォット(Gavotte)
フランスの舞曲で華やかなトランペットの響きが印象的です。とても明るく祝祭的な雰囲気に包まれた曲です。
4.ブーレ(Bourrée)
速いテンポの2拍子の舞曲で明るく颯爽とした旋律が駆け抜けていきます。
5.ジーグ(Gigue)
8分の6拍子の舞曲で終曲を飾るのにふさわしい快活で流れるような旋律が魅力的です。
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バッハ「管弦楽組曲第3番」のyoutube動画
J.S.バッハ:管弦楽組曲第3番ニ長調 BWV1068
1.序曲(00:00)
2.エール(06:57)
3.カヴォット(11:42)
4.ブーレ(15:07)
5.ジーグ(16:12)
Alfredo Bernardini指揮 Zefiro Baroque Orchestra
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