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バッハ「ブランデンブルク協奏曲第3番」【解説と名盤】

2020年9月13日

まずはダイジェストで聴いてみよう!

弦楽器の奏でる雅な調べは生き生きとして、喜びに満ち溢れているようです。

まずは第1楽章をダイジェストで聴いてみましょう。

ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、チェンバロ
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

作曲の背景

「ブランデンブルク協奏曲第3番ト長調BWV1048」はドイツの作曲家、ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)が作曲した協奏曲です。

タイトルの「ブランデンブルク」はこの曲がブランデンブルク=シュヴェート辺境伯と呼ばれる領主に献呈されたことに由来していて、バッハ自身が命名したものではありません。

オリジナルのタイトルは「種々の楽器のための6曲の協奏曲」で、様々な組み合わせの独奏楽器群(コンチェルティーノ)合奏楽器群(リピエーノ)が交互に絡み合う合奏協奏曲です。

作曲年代は諸説ありはっきりしていませんが、献呈されたのは1721年のことです。

当時バッハはアンハルト=ケーテン侯国の宮廷楽長を務めていましたが、1720年ごろから楽団の予算や規模が縮小されるようになっていました。

バッハがこのタイミングでブランデンブルク=シュヴェート辺境伯に作品を献呈したのはバッハの就職活動の一環であったとする説もあります。

実際にバッハは1723年にライプツィヒのトーマスカントルと呼ばれる聖トーマス教会の教会音楽の統括的な役職に就いています。

6つの曲はバッハがそれまでに作曲した作品の中から選んだものと見られ、今回ご紹介する第3番は楽器編成や様式などからケーテンに移る前のヴァイマルの宮廷オルガニストを務めていた頃のものではないかと見られています。

ちなみに作品を献呈したブランデンブルク=シュヴェート辺境伯の宮廷楽団はこれらの協奏曲を演奏するには規模も小さく、このことからもバッハが献呈のために新たに書き下ろした作品でないことがうかがえます。

編成は独奏楽器群(コンチェルティーノ)と合奏楽器群(リピエーノ)の区別はなく、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロが各3と通奏低音(ヴィオローネとチェンバロ)です。

次にご紹介する動画ではこのオリジナルの編成で演奏されています。

バッハ「ブランデンブルク協奏曲第3番」の解説

第1楽章:Allegro

3つの弦楽器がさらに3つの声部に分かれ豊かで典雅な響きを作り出します。

時には同じリズムを刻み、時には掛け合いながら生き生きと推進力を感じる音楽を奏でます。

第2楽章:Adagio

楽譜には2つの和音が書いてあるだけの楽章です。恐らくこの2つの和音の上でバッハ自身が即興的にチェンバロを奏でたものと思われますが、今回ご紹介する動画ではあっさりと次へ進んでいます。

演奏によってはチェンバロによって短い即興的な楽句が挿入されているものもあります。

第1楽章の最後と第2楽章の総譜

第3楽章:Allegro

細かく刻まれる音型が次々と引き継がれていく響きにとても奥行きと広がりを感じます。

18世紀の天井の高いよく響く宮殿で演奏されていたかと思うと、想像するだけで胸が高まります。

バッハ「ブランデンブルク協奏曲第3番」のyoutube動画

ヨハン・セバスティアン・バッハ:ブランデンブルク協奏曲第3番ト長調BWV1048
第1楽章(0:00) 第2楽章(5:34) 第3楽章(5:45)

Voices of Music

バッハ「ブランデンブルク協奏曲第3番」の名盤

管理人おすすめの名盤はこちら!

バッハ:ブランデンブルク協奏曲(全曲)
バッハ:三重協奏曲 イ短調 BWV1044
ラインハルト・ゲーベル指揮
ムジカ・アンティクヮ・ケルン

ムジカ・アンティクヮ・ケルンは1973年、バロック・ヴァイオリン奏者のラインハルト・ゲーベルによって設立された、ドイツの古楽アンサンブルです。

全曲を通してかなり速めのテンポ設定で颯爽とした演奏を楽しめますが、特にこの第3番では「疾走感が凄い!」のひと言です。

第3楽章の演奏ではこれほど速いテンポ設定の録音が他にあるのでしょうか?

テンポ設定の面ではかなり攻めた印象の強い個性的なアルバムかも知れませんが、一度聴いてしまうと他の録音が少し「緩く」感じるクセになる1枚です。

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いかがでしたか?こちらの作品もぜひ聴いてみてください!

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