エルガー「愛の挨拶」

2020年5月9日

エルガー「愛の挨拶」解説

愛の挨拶 作品12(原題:Salut d’amour)はイギリスの作曲家、エドワード・エルガー(1857-1934)が1888年に作曲した楽曲です。

1886年、29歳のエルガーはある女性のピアノ教師を務めることになります。

彼女の名前はキャロライン・アリス・ロバーツ(1848-1920)。

エルガーより8歳年上の彼女はイギリスの名家に育ち、散文、韻文作家として当時既に著書も出版している才媛でした。

ほどなく恋に落ちた二人でしたが、当時のエルガーは音楽教師などで生計を立てる貧しい駆け出しの作曲家。

社会的な身分や年齢も違う上に、二人はキリスト教の教派も異なり、アリスの家族から強く反対されることになります。

周囲の反対にもかかわらず二人は1888年に婚約を交わします。

その時にエルガーからアリスに婚約記念として贈ったのが、今回ご紹介する「愛の挨拶」です。

アリスからは自作の詩THE WIND AT DAWN」(夜明けの風)がエルガーに贈られています。

エルガーはこの詩に曲をつけていますのでここでご紹介したいと思います。

歌詞は英語版Wikipediaに掲載されていましたのでリンクを貼っておきます。
Wikipedia:THE WIND AT DAWN

エルガー 「THE WIND AT DAWN」(夜明けの風)
詩:キャロライン・アリス・ロバーツ

ソプラノ:Helaine Liebman
ピアノ: Aaron Lott

二人は翌1889年に結婚しますが、勘当同然の状態で家を出たアリスにはわずかな参列者(従兄弟夫婦のみ)しかいなかったそうです。

その後は公私ともに良きパートナーとして夫を支え続けるアリスと徐々に作曲家としての地位を固めていくエルガーでしたが、「エニグマ変奏曲」によって揺るぎない名声を獲得したのは結婚から10年後の1899年のことでした。

ちなみにこの「エニグマ変奏曲」の中にも妻キャロライン・アリス・エルガーのイニシャル「C.A.E」と愛称「E.D.U」(エドゥー)がタイトルとして使われています。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。


このような経緯で作曲されたこの小品は多くの人々に愛される美しい作品です。

エルガー自身が遺した独奏ピアノ版、ヴァイオリンとピアノ版、管弦楽版の他にも多くの楽器用に編曲され親しまれています。

今回はそんな数多くのアレンジの中からいくつかの版をご紹介したいと思います。

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音楽(クラシック)ランキング

愛の挨拶(ヴァイオリン版)youtube動画

エルガー 愛の挨拶 作品12(ヴァイオリン版)

ヴァイオリン:Esther Abrami
ピアノ: Iyad Sughayer

ヴァイオリン:ダニエルホープ
ベルリン室内管弦楽団

愛の挨拶(チェロ版)youtube動画

エルガー 愛の挨拶 作品12(チェロ版)

チェロ:ゴーティエ・カプソン
アルバム「Intuition」より

愛の挨拶(ピアノ版)youtube動画

エルガー 愛の挨拶 作品12(ピアノ版)

ピアノ:Heloise Ph. Palmer

いかがでしたか?こちらの作品もぜひ聴いてみてください!