モーツァルト「交響曲第41番《ジュピター》」【解説とyoutube動画】

2020年9月16日

まずはダイジェストで聴いてみよう!

複数の旋律が緻密に絡み合い加速度的に熱気を帯びていきます。

生気にあふれ疾走するかのような第4楽章のクライマックスをダイジェストで聴いてみましょう。

サイモン・ラトル指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

作曲の背景

交響曲第41番「ジュピター」ハ長調 K.551はオーストリアの作曲家、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが1788年に書き上げた最後の交響曲です。

前年の1787年に父レオポルトを亡くし、同年生まれた長女マリア・テレジアを生後半年で亡くすという私生活では不幸なことが続いたモーツァルトですが、作曲活動は大変充実しておりこの1788年にはモーツァルトの3大交響曲と呼ばれている第39番、第40番、そして今回ご紹介する第41番をわずか3ヶ月ほどの間に書き上げています。

当時モーツァルトが借財を無心する手紙を多数残しているのは有名な話ですが、他方モーツァルトには十分な収入があったとする説もあります。

モーツァルトがこれほどの短期間に次々と大作を書き上げたのは単なる創作意欲の充実がなせる業なのか、それとも書かざるを得ない理由があったのか、今となっては誰にも真相はわかりません。

「ジュピター」の愛称で親しまれている本作品ですが、モーツァルト自身が付けたものではなく、同時代の音楽家がその輝かしく堂々たる作風からローマ神話の最高神に例えて名付けたとされています。

第4楽章冒頭の4小節に現れる「C-D-F-E(ドーレーファーミ)」はジュピター音型と言われモーツァルトの複数の作品に見て取れます。

これはモーツァルトに限らずそれまでの他の作曲家の作品にも見られる音型ですが、この作品によって特にクローズアップされることとなりました。

モーツァルト最後の交響曲となった「ジュピター」ですが、8歳の時に作曲した交響曲第1番の中にもこの音型が用いられています。

ちなみにブラームスの4つの交響曲の調性を順に並べるとこの音型になることが知られています。

「ジュピター」の愛称で親しまれるこの作品はその名の通り数あるモーツァルトの作品の中でも最高傑作との呼び声も高い作品です。

モーツァルト「交響曲第41番《ジュピター》」解説

第1楽章 Allegro vivace

冒頭、力強く響く和音に続き堂々とした旋律が奏でられます。

モーツァルトらしい優美で繊細なメロディと力強さのコントラストが見事な楽章です。

第2楽章 Andante Cantabile(11:30)

美しさの中にも少し憂いを感じさせる静かな楽章です。急に現れるフォルテの響きに夢から覚めるような感覚を覚えます。

第3楽章 Menuetto:Allegretto(21:30)

滑らかに下降していく音階が印象的なメヌエットです。中間部のトリオでは半音で導くフルートに続き愛らしくステップを踏むような軽快な楽句が演奏されます。

第4楽章 Molto Allegro(25:35)

先ほど触れたジュピター音型と言われる「C-D-F-E(ドーレーファーミ)」の4つの音をはじめとして複数の動機が緻密に絡み合い華やかに展開します。

曲は徐々に熱気を帯びながら圧巻のフィナーレを飾ります。

モーツァルト「交響曲第41番《ジュピター》」youtube動画

モーツァルト 交響曲第41番「ジュピター」ハ長調 K.551

パーヴォ・ヤルヴィ指揮 hr交響楽団(フランクフルト放送交響楽団)

パーヴォ・ヤルヴィさんは1962年生まれ、旧ソ連のエストニア出身の指揮者です。

指揮者ネーメ・ヤルヴィを父に持ち、弟も指揮者と言う音楽一家に育ちました。世界の著名なオーケストラの指揮台に立ち、日本のNHK交響楽団の首席指揮者も務められているのでメディア等で見かける機会も多いかと思います。今回ご紹介したhr交響楽団の名誉指揮者も務められています。

こちらの作品もぜひ聴いてみてください!

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