ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番

2020年5月5日

まずはダイジェストで!

オーケストラの奏でる哀愁を帯びたロシア風の旋律に絡む独奏ピアノの調べはとてもドラマティックで心を奪われます。

フィギュアスケートの音楽などにもよく使われているので、耳にされたことがある方も多いかも知れません。

まずは第1楽章をダイジェストでお聴きください!

セミヨン・ビシュコフ指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ピアノ キリル・ゲルシュタイン

キリル・ゲルシュタインさんは1979年生まれの、旧ソ連出身のピアニストです。
14歳でジャズを学ぶためにアメリカに渡りバークリー音楽大学へ入学した後、再びクラシックの世界へと戻ったユニークな経歴の持ち主です。

作曲の背景

今回ご紹介するのはロシアの作曲家、ラフマニノフが1901年に書き上げたピアノ協奏曲第2番です。

ラフマニノフは生涯に4曲のピアノ協奏曲を書いていますが、その中でも最も有名で演奏される機会の多い作品です。

1895年に交響曲第1番を完成させたラフマニノフは2年後の1897年に初演の機会を迎えます。しかし、残念ながらこの初演は大失敗に終わり批評家たちからさんざんに酷評されることになります。

この失敗以後、完全に自信を喪失したラフマニノフは精神を病むようになり作曲も手が付かないようになります。

1899年にイギリスにわたりピアノ協奏曲の作曲依頼を受けたラフマニノフは、翌1900年に周囲のすすめもあり精神科医のニコライ・ダーリの治療を受けながら作曲の筆を進めます。

快方に向かったラフマニノフはこの年第2、第3楽章を完成させ、翌1901年には全曲を完成させます。

作曲者自身のピアノ独奏によって行われた同年暮れの初演は大成功を収め、ラフマニノフは作曲家としての名声を確立しました。

この作品はラフマニノフの治療に当たったニコライ・ダーリに献呈されています。

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楽曲解説

第1楽章 Moderato

冒頭、教会の鐘を思わせるピアノの和音が徐々に強く響き渡ると民族的な哀愁を帯びた第1主題がオーケストラによって奏でられます。

独奏ピアノが奏でる第2主題は哀愁を帯びながらも時に美しく時に切なく甘美な雰囲気に包まれています。

独奏ピアノは技巧を凝らせ美しいパッセージを紡ぎ出しますが、それは決して独り歩きせず、オーケストラと絶妙に絡み合いながらドラマティックに展開しつつクライマックスへと導きます。

第2楽章 Adagio sostenuto(11:30)

弦楽器の厳かな序奏に続き奏でられる静かなピアノの分散和音の上にフルートとクラリネットが美しい旋律を静かに歌い上げます。

クラリネットからピアノに受け継がれる美しい旋律を聴くとラフマニノフの作り出す夢の世界へ連れていかれるような錯覚に陥ります。

ピアノの分散和音にどこかベートーヴェンのピアノ・ソナタ「月光」を思い起こすのは私だけでしょうか。

ここでも独奏ピアノは時には情熱的な雰囲気も醸し出しながらも、どこか切なく甘美で哀愁を帯びています。

音楽は徐々に加速しピアノのカデンツァ(オーケストラの伴奏のない独奏部分)をはさんだ後、再び静寂を取り戻し夢見心地のまま第2楽章を終えます。

第3楽章 Allegro scherzando(23:50)

少しおどけたようなオーケストラの導入に続き、独奏ピアノが鍵盤の上を華麗に駆け巡ります。

それに続き今度は甘美で抒情的な第2主題の旋律がオーケストラに現れ、独奏ピアノに引き継がれます。

やがてテンポが上がるとこの2つの対照的な旋律が交互に現れ展開しながらクライマックスへと向かいます。

全曲版を聴いてみよう!

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 作品18

マーティンパンテレーエフ指揮 北西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団
ピアノ:アンナ・フェドロヴァ

アンナ・フェドロヴァさんは1990年生まれ、ウクライナ出身のピアニストです。
音楽一家に育ち父から音楽教育を受けた彼女は、その後数々のピアノコンクールにも入賞し、世界的に注目を集めるピアニストです。

ちなみに今回ご紹介する動画はyoutubeで2000万回を超える再生回数を記録しています。

おすすめの名盤

piccoloのおすすめはアシュケナージ盤で!オケはハイティンク&コンセルトヘボウ管弦楽団。

近年はピアニストとしてよりも指揮者としての活躍の印象が強いアシュケナージですが、20世紀を代表するピアニストの1人であることは誰もが認めるところでしょう。

同じロシア出身のピアニストとしてラフマニノフ作品に造詣の深いアシュケナージ渾身の録音です。

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