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ブラームス「クラリネット五重奏曲」【解説とyoutube動画】

2020年9月20日

作曲の背景

今回ご紹介するのはドイツの作曲家、ヨハネス・ブラームスが1891年に作曲したクラリネット五重奏曲です。

1885年に最後の交響曲「第4番」を書き上げたブラームスはこの年58歳を迎えていました。

年齢的な創作意欲の衰えかブラームスはこの数年前から急速に作曲の筆が進まなくなってきていました。

このまま創作活動を終えるかに見えたブラームスでしたが、当時のマイニンゲン宮廷楽団のクラリネット奏者であったリヒャルト・ミュールフェルトの演奏に触発されてこの曲を作曲するに至りました。

さらにこの年にはクラリネット三重奏曲、1894年には2曲のクラリネット・ソナタを完成させています。

もう一度創作意欲の火を燃やした晩年のブラームスが作曲した室内楽曲の傑作と言って良い作品です。

ブラームス「クラリネット五重奏曲」解説

第1楽章
弦楽器に導かれ静かに語り出すクラリネットの旋律は深い哀愁を帯びてとても抒情的です。

穏やかで柔らかく深い温かみを備えたクラリネットと弦楽四重奏の音色が絶妙に溶け合い心に染みる楽章です。

第2楽章(13:00)
静かに穏やかな陽射しが差し込むかのような温かい曲想が印象的です。

クラリネットは流麗なその技巧を活かしながら旋律を少し悲し気に歌い上げます。

第3楽章(24:00)
穏やかで明るいアンダンティーノが中間部の活発で躍動的なプレストを挟んでいます。

第4楽章(28:50)
クラリネットと弦楽器が代わる代わる主題と変奏を演奏します。
クラリネットは時には旋律を奏し、時には弦楽器の旋律の裏で流麗に動き回ります。

最後は第1楽章冒頭の旋律が現れ、どこかもの悲し気に別れを告げるように曲を終えます。

クラリネットの旋律も弦楽器の旋律も快活な動きを見せる場面でもどこか内省的な雰囲気を醸し出し、いかにもブラームスらしい作品です。

ブラームス「クラリネット五重奏曲」youtube動画

ブラームス「クラリネット五重奏曲」

ツェムリンスキー四重奏団
クラリネット:ヤン・マフ

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