無料楽譜ダウンロードサイト「IMSLP」の使い方をわかりやすく解説!

いつも「気軽にクラシック!」をご覧いただきありがとうございます。

管理人のpiccoloです。

当サイトをご覧いただく方の中にはピアノやヴァイオリン、フルートと言った楽器を演奏される愛好家の方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか?

また楽器は演奏されずとも「楽譜を見ながら音楽を聴いてみたい。」と思われる方もいらっしゃるかも知れませんね。

今回の記事はそんな方のためにクラシック音楽の楽譜を無料でダウンロード出来るサイト「IMSLP」をご紹介したいと思います。

もちろん違法な怪しいサイトではありませんので、安心してお読みいただければと思います。

「IMSLP」とは?

「IMSLP」は、International Music Score Library Project (国際楽譜図書館事業) の略で、著作権の切れた楽譜の仮想図書館を作ろうというプロジェクトです。

別名「ペトルッチ楽譜ライブラリー」とも呼ばれ、著作権の切れたいわゆるパブリックドメインの楽譜や録音を無料でダウンロードすることが出来ます。

「IMSLP」のメインページによれば、この記事を書いている段階で所蔵曲は16万曲、楽譜にして51万5千冊、録音データは6万1千と紹介されています。

「IMSLP」のサーバーはカナダに置かれているため、このサイトはカナダの著作権法に基づいて作られています。

ちなみに日本の著作権法には次のように保護期間が規定されています。

「著作権は、この節に別段の定めがある場合を除き、著作者の死後(共同著作物にあつては、最終に死亡した著作者の死後。次条第一項において同じ。)七十年を経過するまでの間、存続する。」

引用:著作権法第52条第2項

日本は従来、死後50年を採用していましたが、環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴い平成30年12月30日より延長されることになりました。

ただし楽譜の著作権に関しては作曲者のみならず編曲者、出版者なども関係してきて大変複雑ですので、詳しくは「IMSLP」内の関連ページをご参照ください。

IMSLP:よくある質問とその答え

パブリックドメイン

「IMSLP」の使い方

それでは早速「IMSLP」の使い方を解説していきたいと思いますが、ここではパソコンが苦手な方でもわかりやすいように、順に画像を交えながら説明していきたいと思います。

①まずは下のリンクをクリックして「IMSLP」のトップページを開いてみましょう。

IMSLP(ペトルッチ楽譜ライブラリー)

「IMSLP」メインページ

検索は作曲家名、タイトルなどをダイレクトで入力する方法もありますが、個人的には作曲者一覧から検索する方法が慣れている為か、わかりやすい気がしますのでそちらで説明したいと思います。

②メインページ左上「Scores」タブの中の「作曲者から」をクリックしてみましょう。

作曲家の名前がアルファベット順に並んでいます。

今回は例としてベートーヴェンの「エリーゼのために」の楽譜をダウンロードしてみましょう。

③作曲家のカテゴリーの中からベートーヴェン(Beethoven)が該当する「Bat」をクリック。

※クリックしても一見、何も変わらないようですが、下にスクロールすると該当のアルファベット順の作曲家が表示されています。

④「Beethoven,Ludwig van」をクリック。

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下へスクロールするとIMSLPに所蔵されているベートーヴェンの作品一覧が表示されます。

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この中から「エリーゼのために」の楽譜を探すわけですが、ここでちょっとしたポイントがあります。

バッハ、ハイドン、モーツァルトなどの作曲家は非常に多くの作品を遺しています。

検索する際には作品の①原語タイトル②作品番号③整理番号を事前に調べておくと便利です。
※ウィキペディアで検索すればひと通り表示されると思います。

作品番号は作曲順、もしくは出版順に付けられた番号で「Op.12」のように表示されています。

作曲家あるいは作品によっては付けられていない場合もあります。

整理番号は音楽学者などによって付けられた学術的な整理番号(作品目録番号)です。

多くの作品を遺しているバロックや古典の作曲家の作品を検索する際は特に便利です。

参考までに代表的な整理番号を次に挙げておきます。

J.S.バッハ・・・バッハ作品主題目録番号(BWV)
ハイドン・・・ホーボーケン番号(Hob)
モーツァルト・・・ケッヘル番号(K. もしくはKV)
ベートーヴェン・・・WoO(作品番号なしの意味)

ベートーヴェンの「エリーゼのために」は原語タイトルが「Für Elise」、作品番号はなく「WoO 59」の番号が付されており、「バガテル(Bagatelle)第25番」と呼ばれる場合もあるので、これらのどれかで掲載されているはずです。

と言うわけで一覧を見てみると「Für Elise,WoO 59」で掲載されていますね。

⑤「Für Elise,WoO 59」をクリック。

最初に表示されるのは録音のダウンロード画面ですので、そのまま下にスクロールしましょう。👇

すると楽譜のダウンロード画面が表示されます。ここでは異なる版のものが複数表示されていますので、出版社情報などを参考に選択してダウンロードしてみましょう。

ここでは試しに一番上の楽譜をダウンロードしてみましょう。

⑥「Complete Score」をクリック

すると「15秒後にダウンロードが再開します。」「会員ですか?サインインして下さい。」と言う表示と共に会員登録を促す画面が表示されます。

画像では9秒になっていますが、15秒からです。

趣旨に賛同され会員登録しようと思われる方は別途、会員登録されれば良いと思いますが、会員登録せずに無料でダウンロードしようと思われる方はそのまま15秒待てばダウンロード出来ます。

⑦「ダウンロードを再開するにはこちらをクリックしてください。」をクリック。

これでダウンロードは完了です。PDFファイルとして表示されていますので、右上のアイコンから「印刷」「名前を付けて保存」などしてご利用ください。

参考までに楽譜の「Scores」タブの右横「Arrangements and transcriptions」タブをクリックすれば様々な編曲版もアップされています。

ここまで「作曲者から」検索する方法を解説しましたが、検索ボックスに直接「Für Elise」と入力すると次のような検索結果が表示されます。

👇👇👇

このように「Google」の検索結果画面が表示されますので、該当の箇所をクリックすればダウンロード画面が表示されます。

作品のタイトルがはっきりとわかっていれば、直接ダイレクト入力して検索する方が早いかも知れませんね。

他にも「時代から」「楽器編成から」などいろんな検索方法があります。

例えば検索ボックスに「flute piano」と入力して検索すると・・・

先ほどと同様に「Google」の検索結果欄を経由して

「フルートとピアノ」のための作品が表示されます。

「作曲者から」「時代から」「楽器編成から」・・・ご自身のスタイルにあった検索方法をいろいろと試してみると良いと思います。

いかがでしたか?検索に慣れるまでに少し時間がかかるかも知れませんが、慣れてしまえばとても簡単で便利です!

ぜひ使ってみてくださいね!

「IMSLP」利用上の注意点

利用上の注意点と言っても著作権に関しての注意点は関連ページをご覧いただくとして、ここでは音楽愛好家として個人的に感じた注意点を挙げたいと思います。

「IMSLP」にアップされている楽譜は作品を無償で共有することを希望する現代の作曲家の作品などの例外を除いては、基本的には著作権の切れた「古い」楽譜が中心です。

その後の研究等によって校訂された最新の楽譜と比べると楽譜の信頼度と言う点では保証されていません。

著名な出版社の楽譜もありますが、アマチュア愛好家を含むまったくの個人が作成した楽譜もアップされています。

例えば音が間違っていたり、アーティキュレーション(楽譜に指示されたスラーやスタッカート)が異なっていたりするケースがあります。

ただし、こうしたことは私自身も長年アマチュア愛好家として多くの楽譜を購入してきましたが、高価な最新の版を購入したとしてもまま起こりうることです。(笑)

ご自身でピアノ等を演奏して楽しんだり、楽譜を見ながら音楽を聴いて楽しむ分には何ら問題のない程度だとは思いますが、特に先生についてレッスンをされている方は少し気を付けた方が良いかもしれません。

レッスンでの使用楽譜については「Urtext(ウアテクスト)」と呼ばれる作曲家の意図を再現することを目的とした「原典版」や、後世の音楽家や演奏家によって校訂された版など、指導方針によって版が指定されることもよくあります。

先生「次回からはドビュッシーの『月の光』頑張ってやってみましょうか?」

生徒「あっ!私、その楽譜、丁度持っています!」

なんて「IMSLP」でダウンロードした楽譜でレッスンに臨むのはあまり好ましくないかも知れないですね。

気の合う仲間と合奏を楽しむ時も気を付けた方が良いかもしれません。

もし合奏を楽しむメンバーがインターネットに接続することが出来、印刷できる環境であれば、事前に楽譜を郵送するなどすることなく準備が出来るのでとても便利です。

ただし使い方の例でもご紹介したように「IMSLP」には1つの楽曲でも複数の版がアップされています。

版を統一して合奏に臨まないとアーティキュレーションや強弱記号など微妙なニュアンスが異なっている場合があります。

練習記号や小節数の記入箇所が違う場合もあるので持ち寄った版が違うと・・・

Aさん「練習記号のⒺから合わせてみましょうか?」

Bさん「Ⓔ?・・Ⓔってどこですか?」

Aさん「えっと・・・136小節目ですね。」

Bさん「えっと・・・ここが130小節なので・・・131・・・132・・・」

なんて一生懸命に指を折って小節数を数えている姿は結構「あるある」かも知れませんよ。

私自身、これまでCDやDVDと言った録音媒体と楽譜のどちらにより多くお小遣いを費やしてきたかわからないくらい、楽譜も購入してきましたが、その中には私の未熟な腕前ではとても演奏できない作品の楽譜も多く含まれています。

事前に「IMSLP」で楽譜を確認してから購入すれば良かったなと後悔することもあります。

みなさんもご自分のスタイルに応じて「IMSLP」を上手く活用して、クラシック音楽をより楽しんでいただければ幸いです。

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